初めに
LPC1114FN28はIC単体での入手が容易なので小さなシステムに向いています。ただプログラムの書き込み手段を用意する必要があります。
mbedLPC1114FN28は、ICを載せUSBからのプログラム書き込み、USB-Serialによるデータの送受信に対応したmbedボードになります。
開発時にはmbedLPC1114FN28を使い、開発完了したらボードからICを取り外しユニットに実装すればよいのですが、2点問題があります。
1.
mbedLPC1114FN28へのICの実装が通常のICソケットなので抜き差し時にPinを破損させる可能性がある。
2.
mbedLPC114FN28とIC単体のLPC1114FN28のPin間隔が異なるのでそのまま実装できない
この2点を解消する方法を紹介します。
詳細
1.mbed1114FN28にゼロプレッシャーICソケットを載せる
mbed1114FN28のICソケットにゼロプレッシャICソケット(28Pin)を実装します。こうすれば、ストレスなくICを抜き差しできます。
で、800円でした。
ゼロプレッシャーICソケットを載せたところ その上にICを載せたところ
2.mbedLPC1114FN28とLPC1114FN28(単体IC)のピン間変換コネクタ
左から、mbedLPC1114FN28, LPC1114FN28(単体) , 変換基板
キッチンタイマーで使用しているところ
キッチンタイマーとmbed
以上
ゼロプレッシャーICソケットを載せたところ その上にICを載せたところ
ゼロプレッシャーICソケットは通常のICソケットより一回り大きいので、下になるmbedLPC1114FN28のタクトスイッチなどと干渉しないかを確認してください。また、mbedLPC1114FN28の基板からもはみ出すので、ICを実装するユニット上での部品の干渉に注意してください。
2.mbedLPC1114FN28とLPC1114FN28(単体IC)のピン間変換コネクタ
mbedLPC1114FN28のPIN列幅は、LPC1114FN28より1Pin分内側に入っています。
開発するユニット側はLPC1114FN28のピン間に合わせるので、mbedLPC1114FN28はそのままでは実装できません。このため変換基板をユニットとmbedLPC1114FN28の間に挟みます。
左から、mbedLPC1114FN28, LPC1114FN28(単体) , 変換基板
変換基板のピン間の違い。左がmbedLPC1114FN28, 右がLPC1114FN28(単体)
変換ソケットでもう一つ配慮する点があります。mbedLPC1114FN28を使う場合はmbedボード上のUSBから電源供給されますが、LPC1114FN28の場合は別電源を用意します。
mbedLPC1114FN28を使う場合は、mbedボードのUSBと、別電源の2方向から電源が供給される可能性があるので、変換基板のLPC1114FN28の22Pinにmbedボードから外にのみ電流が流れるようにダイオードをいれます。
こうすると、開発中はmbedボードからユニットに電源供給して、開発終了後はユニットからLPC1114FN28に電源供給することができ、電源に関して配慮が不要になります。
以下に全部を組み合わせたところと、使用例の写真を紹介します。
ゼロプレッシャーICソケット+mbed+変換基板を組み合わせたところ
キッチンタイマーで使用しているところ
キッチンタイマーとmbed
以上